“モザイクモール港北”オープンレポート(速報)

2000/3/17レポート
編集部:Mt.1

 首都圏の巨大住宅開発「港北ニュータウン」の横浜市営地下鉄「センター北」駅に“モザイクモール港北”が本日(2000年3月17日)オープンした。
外観
 この“モザイクモール”は、阪急百貨店がデベロッパーの大型複合商業施設で、屋上の大観覧車をシンボルに、130のショップとアミューズメント施設で構成されている。

 外観は、“あけぼの色”といわれる、落ち着いたピンクを基調に、帆船のフィギアヘッドやマストを彷彿させるディテールなど、港北ニュータウンの若々しくハイセンスなイメージを表現。

 実は、この港北ニュータウンの「センター北」から「センター南」の1駅間に、なんとショッピングセンターの「iti(あいたい)」「港北ショッピングセンター」、ディスカウントショップの「ジョーシン電気」「オリンピック」、カーショップ「ジェームス」、飲食店「びっくり寿司」「やきにく村」を始め多数の郊外型商業施設が林立している。その熾烈なマーケットに阪急百貨店が自沿線以外の最初の商業施設をオープンさせたわけだ。

 その意気込みは、1カ月も前からオープン予告チラシ(約30ページのカタログ)を広範囲に配布することでも、その豪華さでもうかがえる。そこで、オープニングにはぜひ行ってみようと早い時期から決めていたのだ。

 どうせなら、オープニングイベントから見ようと、10:00オープンのところ、9:20には到着。すでに店舗の回りはすごい行列だったが、駐車場(1,800台収容)にはスムーズに入ることができた。駐車場は、オープン前に地域住民のマイカー調査やニーズ調査から、1台分のスペースを決めたとあって、楽々と駐車できる設計。

 B2Fの駐車場からエレベータで1階へ上がると、すでにオープンしており、正面玄関のくす玉は割れ、オープニングイベントは既に終わっている模様(このときまだ9:30)。どうやら、あまりの来店客の多さに、早目にオープンさせたようであった。実際、正面玄関から入る来店客は、約50人ずつの入店制限を設けるなどで、全長300mほどの長蛇の列となっていた。平日であったが、春休み中ということもあり、学生の姿も多かった。
観覧車
 最上階から順番に見ていこうと、まずは6階へ。そこはベーカリーと“ガーデンレストラン”と命名されたクローズドスペースのイタリアンレストラン。窓から大観覧車を見ながら食事ができる。また、レストラン横のドアを出ると屋上。駐車場と大観覧車前はイベントスペースとなっている。

 5階は、レストラン街(11店舗)とアミューズメントパーク「チルコポルト」(ゲームセンター)。アミューズメントパークの目玉はTV番組「筋肉番付」でおなじみの“ストラックアウト”。その他サッカー、バスケットボール、卓球ものなどスポーツゲームを中心に、大人も楽しめる空間となっていた。

 また、このフロアは、目玉の大観覧車(4人乗りゴンドラ32台、直径45m、1周12分)の乗り場。最高点は地上75mで、みなとみらい21や新宿副都心まで眺望できるという。料金は1人400円、1かご800円。11:00営業開始であったにもかかわらず、すでにここも約100mほどの長蛇の列であった。
バービー
 大観覧車をあきらめ、4階キッズワールドへ。ここは、子供服、玩具、雑貨売場。バービーショップでは、バービーコスプレのお姉さんが子供にチラシを配っていて、男性には好評だったが、子供には怖がられていた。また、このフロアには、プレイランド、託児所、塾も設置され、単なる商業空間とは違い、子供の成長も提案するコンセプトが見えた。しかし、今日は、人が多すぎて、そんな空間に気づく人が何人いたのか…。

 3階は、ホーム&ホビー、ファミリーファッションのフロア。最近人気の「ムラサキスポーツ」や、「HMV」が入っている。オープン初日とあって、「ムラサキスポーツ」ではセール、「HMV」ではタレント(当日は篠原涼子)によるイベントを開催し、若者でごった返していた。その熱気におされ、のども渇いたので、ベーグルサンドイッチ店「212」へ。しかし、オープン初日で慣れないアルバイトに対応され、なかなかコーヒーが出てこないわ、コーヒーは冷めているわ…。気を取り直して2階へ移動する。

 この階は、レディース&ファミリーファッション、ビューティーのフロア。ショッピングセンターには最近お決まりの「エディー・バウアー」「ノーティカ」などが入居。驚いたのは、「STUSSY」に若者が行列。その他、美容室、化粧品、エステ、ネイルショップ、マッサージなど、美しくなるためのお店も充実していた。

 1階はカップルズ&ファミリーファッションのフロア。「J.CREW」「GAP」「ユナイテッドアローズ」「ブルックスブラザーズ」など、人気のお店を揃えていた。また、正面玄関横に、原宿、赤坂で大人気のオープンカフェ「オーバカナル」が郊外に初登場。港北のハイセンスマダムが、上品に紅茶を…と思って見ると、店内は大混雑のファミレス状態(子供連れが実に多かった)。

 地下1階は、デイリーマートのフロア。スーパーマーケット「そうてつローゼン」、ドラッグストア「ハックドラッグ」、書店「ブックファースト」などを中心に、「ポケットフードパーク」と命名されたフードコートを配置。お母さんがスーパーで買い物している間、お父さんと子供は、フードコートで待っている…なんていう状況なのか、11:30頃には満席(約200席)であった。
吹き抜け
 店舗の造りとして全体を見ると、地下1階から5階まで、フロアの中心が吹き抜けで、さらに屋根がガラス張りのため、自然光が入り、非常に明るい。1階からこの吹き抜けを見上げると、大観覧車が仰ぎ見ることができる。また、各フロアの吹き抜けの回りは、植裁、ベンチも多く、憩いのスペース。さらに吹き抜けの1階から地下1階へ滝として、水を落とし、地下1階は水が流れていた。しかし、ベンチに座る人、その造作を立ち止まってみる人はほとんどいなかった。

 これは、全国でもショッピングセンターが多い(マイカル本牧、ランドマークプラザ、ベイサイドマリーナ、ワールドポーターズ、港北ショッピングセンター、ジャックモール、オーロラシティ等)横浜エリアの生活者には、それほど目新しく見えなかったためであろう。また、造作だけではなく、上下のフロア移動の導線が、エレベータ、エスカレータのみで、来客が利用できる階段はない(見あたらなかった)。そういった、基本構造(機能)にも無意識に不満を持っていたのではないか。少なくとも、私はそう感じた。

 余談ではあるが、帰る客の手荷物を見ると、ほとんどの人がセールの福袋、スーパーの買い物袋であった。バーゲン品購入と時間消費にSCを利用しているのであろうか…。バーゲンハンター強し。

モザイクモール港北
所在地:神奈川県横浜市都筑区中川中央1-31-1-2
電話:045-914-2111
営業時間:ショッピング10:00〜20:00、5Fレストラン街11:00〜22:30、アミューズメント・観覧車11:00〜23:00
URL:http://www.mosaicmall.co.jp




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