■マインランド 尾去沢

オープン20年を迎えたマインパークの"老舗"
歴史に忠実な観光坑道だが、集客向上のためアミューズ機能を付加
周辺に残る遺構は、廃墟探検ブームの新名所



 このレポートを作成中、たまたまネットで次のようなコンテンツを見つけた。「鹿角への思いと生かしたいこと」と題した、マインランド尾去沢のある秋田県鹿角市その地元尾去沢小学校6年・川上恵子さんの作文からの一節である。

 「・・・私の夢みているマインランド尾去沢は、自然豊かな景色の中に、建物があり、子どもや大人でにぎわい、時には動物達がうらやましそうに顔を出す。こんな観光地マインランド尾去沢です。マインランド尾去沢を守るためには、みんなが、自然を大切にし、動植物を大切にし、人間同士仲良くすることを大切にしていくことだと思います。」(http://www.pref.akita.jp/kaikaku/13sakubun/28.htm)

 彼女の趣旨は、こうした「マインランド尾去沢」を実現するには、市民が責任を持って、自分なりにできる町づくり活動に取り組もうというもので、そのステージとしてこのマインパークを挙げているのである。
 このように、前身の尾去沢鉱山は、地域と切っても切れぬ関係で、1200年の歴史をこの土地に刻んだ最大の功労者である。資源の枯渇とコスト割れでそのまま廃坑にもならず、再度「マインランド」として地位活性の役割を果たすことになったのは、地域にとっての価値が揺るがない証明でもあり、土地の遺伝子として次代に引き継がれている。

 さて、“自然豊かな景色の中に、建物があり、子どもや大人でにぎわい、時には動物達がうらやましそうに顔を出す”環境は、どうやら現在の遺構のありようをそのまま保全することで実現しそうだ。ここにコンクリートのビルディングは似合わない。

 「レジャーパークの最新動向」では:「廃墟探検」ブームで一躍注目され、わが国のマインパーク展示演出の雛形を作ったこの「マインランド尾去沢」の現況を紹介する。

※誌面の一部を紹介します



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