6.訪問してのインプレッション〈3〉
(4)フラワーガーデン
オランダから寄贈された日時計がシンボル
「花昆虫館」前の「フラワーガーデン」では、スロープ状に植えられた春の花々が満開を迎えていた。
ここの花壇は緩やかな幾何学模様で、周りを自由に歩けるようにと芝生を敷きつめている。ここにもベンチ、あずまや風の休憩所を設けている。
「花昆虫館」などを背にした眺めは、木々の緑を背景に、湖面に「オランダ風車」が投影した、印象派の色彩を思い出させる景色である。
なお、「花昆虫館」からここへの出入口前には、風車同様にオランダから寄贈された骨組みだけの地球儀が、「日時計」としてデザインされ、平坦な花園のアクセントとなっていた。とにかく、“花”は人気があって、来演者は必ずここに立ち止まる人気スポットになっているという。
(5)レイクサイドキャッスル
○電動トラムカーは大音響でサウンドスケープ演出
「フラワーガーデン」の前方に、「電動トラムカーのりば」を発見する。そこから日指ダムを越えた先にある「レイクサイドキャッスル」まで、これを利用することにする。
「電動トラムカー」は、先頭の動力車をてんとう虫に仕立てて、2両連結の客車を牽引し、誰もが一度は音楽の時間に唱和した、日本国有鉄道のテーマ曲? “せ〜んろは続く〜よ〜ど・こ・ま・で〜も〜”を大音響で流しながらのんびりと進む。これは演出もあるが、歩行者の安全確保のために列車の接近を知らせるためでもある。特に日指ダムの上を通過する間は、まわりに遮蔽物がなにもないため、歌がサウンドロゴとなって園内に響き渡り、どこにいてもてんとう虫列車のかわいい姿を発見できる。
ただし乗客の立場からすると、会話が聞きとれないほどのボリュームである。もう少し落としても影響はないと思うのだが。
動力は電機モーターゆえ、不愉快な振動がなく、またどこを見ても景色がいいこともあって、とても快適な乗り心地であった。終点では、到着を待ちかねていた子供達でたちまち通勤ラッシュになってしまう。
○ビッグサイズ遊具で人気のレイクサイドキャッスル
「レイクサイドキャッスル」は、公園の東側、つまり東ゲートに隣接するエリアにある。園内でも最大の遊具が置かれている。普通の公園ではまずありえないその規模に、子供は大喜びしそうである。この他、「ふれあい動物園」と建物前の「みどり広場」にも大型の遊具が設置されているが、こことは比較にならない。いつまでも遊びをやめない子供が少なくないという。
このエリアには、他にオートキャンプ場、体験農園、クラインガルデン、コテージ、果樹園そしてつばき園等が整備されている。
園内はとにかく広い。ここでレンタサイクルを借りる方法もあるが、我々は同園企画事業部・森明課長が運転するクルマで、この先の「ふれあい動物園」へ向かった。
○羊に赤ちゃん誕生!癒しの「ふれあい動物園」
日指湖の中心に半島のように突き出た小高い丘の上に立地する。湖面の向こう正面には、さきほどの「研修館」、「花昆虫館」等の建物、「フラワーガーデン」が見える。ちょうど反対側の位置にあるわけだ。
柵で囲まれた飼育スペースは、ウマ・ヒツジ・ヤギ等の大型動物用、ウサギ用、アヒル・カモ等の鳥用に分けられている。動物はそれぞれのんびりと日光浴中だった。
大型動物用をよく見ると、黒い小さなものがよろよろと歩いている。ヒツジの赤ちゃん、実はこのとき、生まれて3日目というタイミングであった。飼育スタッフのご厚意で、柵の中に入れさせて頂いた。「メェー」と泣きながらすぐに寄って来るこの新しい生命に慈しみを感じるのが、アニマルヒーリングなのである。
動物ゾーンの横は「風のリズム広場」。芝生の広場で、公園のシンボルのひとつ「オランダ風車」と大型の遊具が設置されている。風車は名前が表すように、実際にオランダから寄贈されもので、中程の高さまで上ることができて、展望台的な役割も担っている。
ここは正面のエントランスから一番遠い場所にも過関わらず、景色の良さ+動物+たくさんの花+芝生の広場+大型遊具によって、子供連れ客のほとんどがここまで足を運び、お弁当を広げる人気の場所になっている。
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