フォードグループ輸入3ブランドを、同一敷地内の複合店舗で販売
フォード成田店

同一建物だがショールームはブランド別に分けて、明確にアピール
今後もグループの相乗効果を活かした拠点展開を積極推進

 2002年(平成14)年の5月、フォード、ジャガー、ランドローバーの複合店「フォード成田店」が千葉県成田市赤坂にオープンした。同店は、千葉県で千葉トヨペット他を経営するトヨタ勝又グループの一翼を担う(株)プレミアミムオートモービル千葉が運営する。
 同社はこれまで(株)フォード千葉として、同県富里市の千葉トヨペット富里店の敷地内に、トヨペット店と隣接する形でフォードの店舗を同じ建物内に展開していた。店舗運営は別々だが、建物一棟における空間の共有は、機動的な動線づくりが可能な反面、どうしてもトヨタ自動車=トヨペット店が中核となり、他のブランドは付属的なイメージがつきまとってしまう。それは、「Ford」ブランド訴求に注力するフォード社の方針に逸脱する状況でもあった。さらに、サービスはトヨペット店で全ブランドに対応する仕組みで、どうしても入庫量が限定される、段取りが後手に回ってCSがうまく訴求できない等の課題もあった。
 そこで、ボルボを除くフォード傘下の3ブランドだけの、専門のサービス工場を備えた「複合店舗」づくりが構想された。2001年(平成13)初頭には、現在のロケーションでの出店が決まって準備が始まり、社名も「プレミアムオートモービル千葉」に変更、2002年(平成14)5月のオープンとなった。これまでフォード店はすべて専売店だったが、複合店舗はここがパイオニアとなった。
 複合の目的は、フォードが持つブランドが集合することによる相乗効果と、サービスや店舗運営面での効率化にある。ちなみに同社勝又基雄社長は、フォード、ジャガー、ランドローバーの3ブランドにローバーの付加も検討していたという。


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