7.手作業による採掘も再現

 ここから先は、明治に機械化される前の採掘状況を、マネキンにより再現している。ノミと鎚で手掘りする「タヌキ掘り」や掘り出した鉱石を細かく砕く「砕女(かなめ)」、細かく砕いた鉱石を水に流し金と土に分ける「金ゆり分け」など、人形の横に解説板を設置し、マグシーバーとともに分かりやすく解説している(写真16)。「西海道談綺」の時代劇の流れからこのようなコーナーが設けられたと思うが、展示順序が時代を逆行しているようで、違和感があった。確かにこの金山は明治以降に発見され、はっきりした歴史は近代鉱山からであることから、このような順番になったと思うが、逆に「昔はこのような手作業で苦労したが、近代鉱山の鯛生金山においては、このような大型機器を投入し・・・」などとストーリーを組み立てた方が、一般的には分かりやすいのではないだろうか。


写真16:「タヌキぼり」「砕女」「金ゆり分け」など、
明治以前の採掘を再現


「砕女」                     「金ゆり分け」                             
      
  


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